SEC、トークン化証券の台頭に向け数十年前からの証券代行機関規則を刷新する改正案を提示
SEC が40年ぶりの規制現代化とデジタル化への対応
SEC(米国証券取引委員会)は、証券名義書換代理人(トランスファー・エージェント)に関する規制の大幅な改定案を公表したことが発表された。
現行規則の多くは1970年代後半から1980年代初頭に制定された紙ベースの仕組みに基づいたものであり、業務範囲が拡大した現代のインフラに適合させるため、およそ40年ぶりに刷新が図られる。ポール・アトキンス(Paul Atkins)SEC委員長のもと、デジタル記録や市場の変化に沿った合理化が進められています。
ブロックチェーン導入と「技術中立的」な基準
今回の改正案では、トランスファー・エージェントが所有権記録の管理にブロックチェーンやスマートコントラクトを採用することを明示的に認める。企業には保有するトークン化証券の数や使用ネットワークの開示が求められますが、SECは特定の技術を強制しない「技術中立」の立場をとっている。
サイバーリスクと資産分離: サイバーセキュリティ対策や事業継続計画の策定を義務化。顧客資金は運営資金と分離された「受益者」口座での管理が求められる。
第三者委託の監督:業務の約4%を外部委託に頼る現状を踏まえ、テクノロジー企業などの第三者機関を利用する場合も代理人自身の法的責任を明確化する。
法的所有権の厳格化:発行体の承認なしに第三者が作成したトークンは正規の所有権を付与しない旨を提示し、実質的な記録管理権限が代理人に寄ることを再確認している。
伝統的金融のオンチェーン化と今後のプロセス
ブラックロックやDTCC(Depository Trust & Clearing Corporation:預託信託清算公社)、ウォール街の大手金融機関によるトークン化パイロットプログラムの開始、さらにはICE(インターコンチネンタル取引所:Intercontinental Exchange、※ICEはNYSE:ニューヨーク証券取引所の親会社)とtZERO(ティーゼロ)による24時間取引インフラ構築など、TradFi(伝統的金融)のオンチェーン移行が加速している。
SECは暗号資産のカストディ規則見直しやイノベーション免除規則の検討も並行して進めている。なお、この提案は連邦官報への掲載後、60日間のパブリックコメント期間を経て最終規則の策定に向けた調整が行われるとのことだ。
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