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アイルランド、2027年導入の投資優遇制度で仮想通貨を対象外に

アイルランド、2027年導入の投資優遇制度で仮想通貨を対象外に

nextmoneynextmoney2026/09/02 10:03
著者:nextmoney

2027年開始予定、株式やETFなどは税制優遇の対象に

アイルランド政府は、2027年に導入予定の新たな税制優遇投資口座について、仮想通貨とデリバティブを対象外とする方針を示した。

新制度では、株式や債券、ETF(上場投資信託)などが優遇対象となり、18歳以上のアイルランド居住者が1人1口座を開設でき、上場株式や債券、ETF、投資ファンド、保険関連商品などを保有できる。一定額までは非課税となり、それを超える部分には低額の年間定額税率が適用される予定だ。

最低拠出額や最低預入期間の制限はなく、年間拠出上限額が設けられる。具体的な非課税限度額や税率、年間拠出上限額については、10月6日の2027年度予算で発表される見通しとなっている。

この制度導入の背景には、アイルランド家計の資金が預金に偏っている状況がある。家計が保有する銀行預金は約1,750億ユーロ(約32.4兆円)に達しており、金融資産の約38%が現金や預金として保有されている。一方、上場株式や債券への直接投資は金融資産の2.3%にとどまり、EU平均の7.5%を大きく下回る。

副首相兼財務大臣のサイモン・ハリス(Simon Harris)氏は、新たな投資口座を通じて投資をよりシンプルかつ税効率の高いものにし、家計預金の一部を生産的な投資へ振り向ける考えを示している。

また、新口座で保有する対象資産については、特定の投資を8年ごとに売却したものとみなし、未実現利益に38%を課税する「みなし処分」制度も適用されない。

仮想通貨は「非常に複雑でリスクの高い商品」として除外

一方、仮想通貨やデリバティブ、利息の付く現金は新制度の対象から除外される。アイルランド政府は、仮想通貨とデリバティブを「非常に複雑でリスクの高い商品」と位置付けている。

この方針は、欧州委員会が2025年9月に発表した貯蓄・投資口座に関する勧告に沿ったものでもある。同勧告ではEU(欧州連合)加盟国に対し、リスクが高く複雑な仮想通貨やデリバティブを税制優遇制度から除外するよう求めていた。ただし、本来制度の対象となる金融商品のトークン化版については例外が設けられている。

アイルランド中央銀行(Central Bank of Ireland)の調査では、同国成人の約10%が仮想通貨を保有し、平均保有額は2,266ユーロ(約42万円)とされている。それでも新制度では、ビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)などの仮想通貨を税制優遇口座で保有することはできず、売却益には通常の33%のキャピタルゲイン税が適用される。

アイルランド政府は、家計に滞留する預金を株式や債券などの投資へ振り向ける制度を整える一方、仮想通貨については新制度の優遇対象から除外し、売却益には引き続き通常の33%のキャピタルゲイン税を適用する。

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免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。

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