- アクティブな投資家の平均取得単価を割り込む
- 新規資金の流入は停滞
8月下旬からのレンジを下抜け
オンチェーン分析企業グラスノードは16日、仮想通貨市場の週間レポートを発表。上院でのクラリティー法案否決やアルトコインの売りにもかかわらず、ビットコイン(BTC)の下落幅は限定的だと述べた。
一方で新たな需要は見られず、オンチェーンへの資金流入は停滞し、ETF(上場投資信託)への資金フローはマイナスに転じていると指摘する。ステーブルコインの供給量は横ばいで、企業の購入も止まっていると続けた。
ビットコインは直近のレンジ(価格の範囲)を下抜け、記事執筆時点で約76,000ドルで推移している。週間では約4.6%の下落となり、8月下旬から続いていたレンジの下限を割り込んだ格好だ。
グラスノードによると、この水準は、現在市場で活動中の投資家の平均取得単価「真の市場平均(トゥルーマーケットミーン)」76,700ドルのすぐ下に位置している。このラインは直近のレンジ安値ともほぼ一致している。
ビットコイン価格は上院でクラリティー法案の審議入りが否決された時間帯にこのラインを割り込んだ。こうした小幅な下落は過去にも反転した例があり、たとえば今年8月23日と9月10日にもトゥルーマーケットミーンを一時下抜けしたが、その後反発した。
ただし、9月15日には初めて終値がこの水準を下回った。グラスノードは、もし再度、終値ベースで割り込めば「一時的な下落」から「レンジ崩壊」に変わる可能性があると指摘する。そのように下落した場合、次の水準は短期保有者の平均取得単価71,300ドルだと述べた。
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クルーズ上院議員は「プリンセス・ブライド」の名台詞になぞらえ、クラリティー法案にはまだ復活の余地があるとの見方を示した。ケネディ氏も法案が完全に不成立になったわけではないとの見方に同調し、レームダック会期での再浮上が焦点となっている。
新規資金流入の停滞
オンチェーン実現時価総額は27日連続で増加していたが、9月15日に減少に転じている。また、米国のビットコイン現物ETFも月初には10億ドル近い資金流入があったが、9月8日から14日の週には約3億3,400万ドルの資金流出に転じた。
グラスノードは、オンチェーンとETFの両方で資金流入が停滞していることは、市場が様子見に入っていることを示唆するとの見方を示す。なお、オンチェーン実現時価総額とは市場全体の「実際の投資総額」や「平均取得コスト」を推定した時価総額のことだ。
出典:グラスノード
さらに、ステーブルコインの時価総額は約3,010億ドルで、週間ではほぼ横ばい、4月のピークからは約4%低い水準にとどまっている。価格がレンジを上抜けるには新たな資金が必要だが、供給量はここ5か月間、新たなピークを更新していない。
企業によるビットコイン購入も大きく減速しており、過去3か月間の上場企業による純購入量は約5,900BTCにとどまっている状況だ。比較すると、2025年には7月だけで89,000BTCの購入があった。
また、企業全体のビットコイン平均取得単価は80,500ドルとされる。現在の価格を上回っているため、この層は含み損を抱えたまま買い増しを停止している状態にある。
オプション市場では下落への備えが強まっている。クラリティー法案の上院否決から数時間のうちに、プットオプション(売る権利)がコールオプション(買う権利)より割高になる逆転現象が発生し、その傾向は現在も続いているところだ。
グラスノードは実現時価総額が再び増加すれば、レンジ相場が回復するだろうと予想した。
逆に、同水準を下回る日足終値が2回記録されれば下方向へのブレイクが確定し、その場合、短期保有者の取得単価7万1,300ドル、現在の価格より下で、過去に最も多くのビットコインが取得された価格帯6万2,000ドル〜6万5,000ドルの下値支持線が視野に入るとしている。
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