SBI、カントンネットワーク参加企業を設立し、リップル以外のオンチェーンファイナンス事業へ展開
機関投資家向け基盤整備へ新会社「SBIデジタルプラクティス」を始動
SBIホールディングスは、完全子会社のSBIセキュリティソリューションズを「SBIデジタルプラクティス株式会社」へと改称・再編した。
同社は、プライバシー保護と制度適合性に強みを持つCanton Network(カントンネットワーク)に特化した事業会社として機能する。
新体制のもと、銀行や証券会社をはじめとする金融機関を対象に、クロスボーダー決済や多通貨取引システムの企画・開発から運用、法令遵守までを一貫して支援するインフラ事業を展開していく。さらに、SBIは同ネットワークの承認と管理を担う“スーパーバリデータ”としても参加している。
リップルとの協業を維持しつつ推進するマルチチェーン戦略
今回の新会社設立は、従来の基盤であったRipple(リップル)やXRP Ledger(XRPL)からの撤退を意味するものではない。
2016年に設立されたSBI Ripple Asiaを通じて、アジア太平洋地域での決済インフラ構築や、法令に準拠したXRPL上のトークン発行プラットフォームの開発は引き続き強力に推進される。
SBIの狙いは、単一のブロックチェーンに依存しないマルチチェーンモデルの構築にある。決済やトークン発行にはリップル、機関投資家向けの複雑な金融取引やクロスボーダー証券にはCanton Network、そして株式戦略トークン(JXトークン)のローンチやOndo Finance(オンドファイナンス)との連携にはソラナ(Solana)を採用するなど、アセットや目的に応じた最適なネットワークの使い分けを進めている。
グローバルな巨大金融ネットワークとの連携と今後の展望
Canton Networkは、ゴールドマン・サックス、BNPパリバ、ユーロクリアなど600以上の主要金融機関が参画し、ネットワーク上の資産総額が6兆ドル(約9,828兆円)を超える巨大エコシステムだ。
DTCC(米証券決済公社)による米国債のトークン化計画にも採用されるなど、機関投資家領域での標準化が進んでいる。あわせてSBIは、シンガポールの暗号資産取引所Coinhako(コインハコ)の株式過半数を取得するなど、アジア圏での規制に準拠した流通チャネルの拡充も加速させている。
新会社の具体的な顧客や収益目標は公表されていないものの、Canton Networkの導入により、同社の次世代デジタル資産戦略は新たなフェーズへと入っている。
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